まいど!シンガー・ボイストレーナーの北 如来那(きたゆきな)です。
新型コロナウイルス蔓延の影響によってオンラインでのボイストレーニングが非常に増えました。
中でも注目されているのが、”話し方”のレッスンです。
いま、あなたはこんな悩みを持っていませんか?
- 声が通らない
- 滑舌が悪い
- 声が小さい
- 何を話しているかわからない
- 怒っていないのに怒っているように思われる
- 人前で話すのが苦手
上記は私が話し方のレッスンをしている中で、実際に受けた悩みです。
コロナ禍でオンラインのコミュニケーションが増え、声の悩みに注目する人がも増えてきたのです。
この記事では、私が実際に話し方レッスンの中で教えている声を改善する方法を5つのステップに分けて説明します。
![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2022/10/yukina155-150x150.jpg)
オンライン会議で声が通らなくて悩んでいる人は今日から実践してみてください。
声を改善する5つのステップ
声を改善するにはたくさんのポイントがありますが、今回は5つに絞ってお話しします!
声を改善するための5つのステップはこちらです!
- 姿勢を改善する
- 呼吸を改善する
- 唇の動きを意識する
- 頬の動きを意識する
- 舌の動きを意識する
一つ一つ解説していきます。
姿勢を改善する
「声が小さい」「声が通らない」そんな悩みを持っている人の多くは姿勢が良くないことが多いです。
姿勢は声と密接な関係があることは論文でも発表されています。
※参考:姿勢が最大発声時の呼吸補助筋の筋活動に及ぼす影響
力を抜きすぎていて、猫背になり、呼吸が浅くなることによって声が小さくなってしまうのです。
小さい声はしっかりと響かないので、当然通らない声になります。
とくにテレワークが増えて自宅で作業することが増え、力を抜きすぎてしまって、姿勢が悪くなることが多いのです。
また、声はリラックスすると低くなるという性質があります。
自宅ではリラックスした状態になり、声が低くなることが多く、その状態で喉に力を入れてしまうと、ただ喉が痛くなり声が通らない状態になります。
人間の耳は低い音の方が聞き取りづらいので、頑張ってもなかなか通らないんです。
姿勢を改善すれば、あらゆる声の悩みが改善できると言っても過言ではありません。
声に悩みがある人はまず姿勢を!
姿勢についてはこちらの記事に詳しく書いているので、参考にしてください。
![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2022/01/姿勢入門-300x169.png)
![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2022/01/姿勢入門-300x169.png)
呼吸を改善する
姿勢が改善できたら次は呼吸です。
呼吸というと、多くの人が「腹式呼吸だから、お腹で息を吸えばいいんでしょ」と答えます。
しかし、お腹には肺はないですし、息が入ることはありません。
正しい呼吸を理解して、正しく呼吸することが重要です。
声を出すときは声帯が閉じ、そこに空気が通って声帯を振動させることで声が出ています。
ですので、呼吸を改善することは声を改善することにつながっていくのです。
姿勢が悪くなると十分な呼吸ができず、声が小さくなってしまっていることもしばしば。
ぜひ正しい呼吸を理解して快活な声をゲットしてください。
呼吸に関してはこちらの記事に詳しく記載しておりますのでご覧ください。
![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2021/11/声量アップのコツ-300x169.png)
![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2021/11/声量アップのコツ-300x169.png)
唇の動きを改善する
あなたは話しているときに唇を動かしていますか?
実はほとんどの人は唇を動かしていないんです。
口をほとんど動かさずに「あざしたー」と言うのをイメージしてください(笑)
しかし、唇の動きは声を安定させる役割があります。
まず、唇を動かさずに「うー」と声を出してみましょう。
声が口の中や奥の方、喉のあたりで響いた感じがするのがわかりますか?
今度は熱いものを「フーフー」するときのように唇をすぼめて「うー」と言ってみましょう。
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声が唇のあたりに集まってくるのがわかりますか?
このように唇を動かさなくても声は出せるのですが、唇を動かすことによって声がとても安定するんです。
そして、唇を動かすためには唇の筋肉を理解する必要があります。
唇の筋肉は図の青色で示した部分。唇をぐるっと囲んでいる筋肉です。
リップを塗る部分だけを動かそうとすると酸っぱい口になるので気をつけてくださいね。
![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2022/03/スクリーンショット-2022-03-08-15.51.57-879x1024.png)
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また、筋肉はどこかが収縮すると、どこかが伸びる性質があります。
唇が収縮する場合は頬の筋肉が伸びるのがわかりますか?(図の青い部分)
![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2022/03/スクリーンショット-2022-03-08-15.54.57.png)
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唇だけでなく頬もセットで動くのを意識して「おはようございます」と話してみてください。
響きが変わりませんでしたか?
唇を動かした方が声が響いて、相手にも聞こえやすい声になるはずです。
ぜひ意識しながら声を出してみてください。
頬の動きを意識する
話しているとき、顔が怖くなっていませんか?
「唇の動き」でも説明したように、話すときには、ほとんどの人が表情筋を使っていないんです。
唇と同様、頬の筋肉を使うことで声がグッと明るくなり、表情も明るくしてくれます。
頬の筋肉はアンパンマンのほっぺのように丸いのがついているわけではありません。
こちらの図をご覧ください。
![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2022/10/頬の筋肉-973x1024.png)
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わかりやすく頬の動き、と言っていますが、実は目の周りの筋肉を意識するのが重要なのです。
笑うと頬がグッと引き上がり、目が細くなりますよね。
それによって目の周りの筋肉にくっついている筋肉が引っ張られ、そのさきにある唇がグッと上がるのです。
よく口角を上げて話そう、と言いますが、口角だけを上げるとちょっと不自然な感じになります。(目が笑っていないと怖いですよね!)
なので声を出すときは、目の周りの筋肉の動きを意識してみましょう。
そうすると声がパッと明るくなり、声のトーンも少し上がりますよ。
舌の動きを意識する
滑舌、なんて言いますが、読んで字のごとく、舌の動きがとても重要です。
ですが、声を出すときに舌の動きを意識している人はそんなにいないと思います。
まずは、舌を意識することからはじめましょう。
一つ一つの言葉を例にして解説します。
舌の動きを確認しよう
まずは「らりるれろ」と言ってみましょう。舌のどの辺りを使っていますか?
ラ行は舌の先の方が上の歯の後ろの歯茎のあたりを蹴るように発音していますよね。
![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2022/10/ラ行-1024x894.png)
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今度は「たちつてと」を言ってみましょう。
ラ行と動きは似ていますが、舌が歯の後ろを蹴るように動いているのがわかりますか?
![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2022/10/タ行-1024x894.png)
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今度は「なにぬねの」と言ってみましょう。
舌の先端というよりは真ん中から前の方が上顎にくっつき、ストンと落ちるような動きになるはずです。
![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2022/10/ナ行-1024x894.png)
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![](https://kitayukina.com/wp-content/uploads/2022/10/yukina155-150x150.jpg)
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舌を意識すると聞こえやすい声になりませんでしたか?
このように、舌の動きは発音によって違いがあります。言葉によって舌がどのように動くかを意識するだけで言葉の輪郭がはっきりし、聞こえやすくなるのです。
舌のどのあたりを使っているかを日常的に意識している人はいません。
英語などの外国語は発音の仕方を習いますが、日本語は小さい頃から周りの大人たちの真似をして覚えていくので発音の仕方がわからない人が多いからです。
この動きをしっかり理解し、意識して発音すると言葉がグッとクリアになり、聞こえやすい声になりますよ。
まとめ:声は年齢関係なく改善できる
私が実際に行っている「話し方レッスン」を受ける多くの方が以下のようなことおっしゃっています。
- もともとこう言う声なので改善できないと思います
- 親に遺伝だからしょうがないと言われた
確かに人それぞれ持って生まれた声帯によって声の個性がありますが、聞き取りづらい話し方を改善することはできます。
声は声帯から出ていますが、声をサポートするのがこれまでにお話しした姿勢や呼吸、唇や頬や舌などの筋肉の動きです。これらはいくつになっても改善できます。
そしてこれらを改善することで、あなたが持っている声の個性を輝かせることができます。
生まれつきだから、もう治らないからとあきらめずに、ぜひ改善していきましょう!
北如来那(きたゆきな)ボーカルスクールでは、この記事で解説したような声を出すための体の使い方を丁寧に教えていきます。
オンラインレッスンなので、どこにお住まいでもインターネット環境さえあればレッスンが可能です。
少しでも気になった方はお気軽にご連絡ください。
お問い合わせは下記のリンクから受け付けています。