第一章 運命の鈴の音と出会いの街 (プロローグ~episode5)
平和な猫の国、ニャンダルシア王国。
第一王女メレンゲ姫のお披露目会の日、傭兵のシラタマは警備の最中、つい居眠りをしてしまう。
そのとき、誰にも聞こえないはずの鈴の音と、強い想いを訴える声が響いた。
「今度こそ、守るんだ――!」
一方、城での暮らしに窮屈さを感じていたメレンゲ姫は、一般猫シロミと名乗り、外の世界へと飛び出す。
そこで偶然シラタマと出会い、街を案内してもらうことに。
どこか見覚えのあるようなシロミに、シラタマは首をかしげつつも、彼女の強引さに押されて街を巡る。
初めて触れる外の世界に、心を躍らせるシロミ。
城へ戻った彼女は、自分がいかに世間知らずだったかを痛感する。
その姿をそっと見つめる妹クリームは、姉への憧れを強く感じるのだった。



