イントロダクション
平和な国・ニャンダルシア王国。
この国で傭兵として働く猫・シラタマは、ある日、不思議な鈴の音と誰かの声を聞く。

「今度こそ、守るんだ──」
それは、運命の歯車が静かに回り始めた合図だった。
一方、王国の第一王女・メレンゲ姫は、城での退屈な暮らしにうんざりしていた。
ある日、一般猫「シロミ」と名乗り、こっそり城を抜け出す。
そして出会ったのは、警備の任務をサボって釣りをしていた傭兵・シラタマだった。
初めての街を案内しろと、強引に言い寄るシロミ──
それが、二人の運命的な出会いとなる。

そんな中、王国は建国記念日の祝祭に沸いていた。
しかしその日、封印されたはずの悪魔・ニャントムが突如として復活する。
彼の狙いは王女・メレンゲ……のはずだったが、手違いで妹のクリーム姫をさらってしまう。

ニャントムの目的は、かつて王国を救った伝説の秘宝「時のマタタビ」。
500年前、オムレット姫と傭兵シロミソが命を懸けて彼を封じたときに使われたとされる、禁断の力──
今はもう存在しないはずのそれが、姫の血に宿っているとニャントムは信じていた。

クリーム姫を救い出し、メレンゲ姫を守るため、シラタマは仲間たちとともに旅立つ。
古の預言書、封印された「魔法の猫鈴」──
旅の果てに明かされる、王国の秘密と運命の真実。

時を越えた因縁に立ち向かい、失われた希望を取り戻すため──
猫たちは、自らの運命を切り拓く冒険へと挑む。

過去と未来が交差する、猫たちの物語。
運命を切り拓く、冒険が今、始まる。